敗戦国となった日本に適用された大麻規制

戦後GHQがやってきて、当時のアメリカ

当時の国会議事録が国立国会図書館の「国会会議録検索システム」の中にありました。
第００７回国会 厚生委員会”第12号　昭和25年3月13日PDF)”

○里見説明員　大麻の取締りでありまするが、大麻は御承知の通り麻の纎維の原料植物であります。これは当初日本におきましては、大麻は麻薬の原料植物であるということを考えておらなかつたのでありまするが、連合軍が進駐以来日本の麻を調べましたところ、これが取締りの対象になるものである。そういうような解釈のもとで、先方よりメモランダムが出まして、これによつて大麻取締法を制定しまして取締ることになつたのであります。そうして今までわが国におきましては、大麻から麻薬をつくつてこれを悪用する、あるいはこれを使用する、そういうようなことが全然なかつたわけでありまして、現在もまたありませんのでございます。

また、第００７回国会 厚生委員会の”第13号　昭和25年3月14日(PDF)”の議事録では、当時の麻の栽培状況と取り締まりによる当時の農家の混乱が報告されています。

次に大麻の栽培でありますが、これが取締られたために、小貧農においては、旧来の自給的な大麻栽培に禁止的な抑圧を受けておるのでございます。従来大麻の栽培は何ら麻薬として実害をもたらさなかつたのでありますから、むしろこうした事情をしんしやくして、貧農が麻纎維の小規模な自給を行う場合、実情に即した親切な措置を講じて、かつこれを下部に徹底せしむるようにしていただきたいと思います。

当時の議員の認識では大麻に対しては危険なものではなく、無いと困るものという認識があった様です。